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沖の郷(おきのごう)山<標高957m>

 

後鳥羽上皇の伝説が残る山

沖の郷山は中国山地の東部の雄である大万木山と、谷を隔ててそびえる独立峰で、山頂からは県境に連なる中国山地の雄大な山容が眼前に広がる、標高957mの山です。島根県飯南町都加賀地区にあり、この辺りには後鳥羽上皇の伝説が残っています。
1221年の承久の乱の後、後鳥羽上皇は隠岐の島へ配流になりました。上皇は「京都から明石の浦を経て美作と伯耆の境を越え出雲大湊へ、そして隠岐へ向かった」(『承久兵乱記』)とされています。しかし、これとは別に長井浦(三原市糸崎港)から吉舎、庄原、高野を経て飯南町を通過後、美保関(出雲大湊)へ向かったという伝承も残っています。
隠岐に流される途上の上皇一行はこの山に登り、これから行く隠岐の島を眺め、従者の者たちは上皇をお慰めしたと伝えられています。現在の「沖ノ郷」という名称は、上皇が訪れた際の故事に由来する「隠岐の望」(おきのぼう)から名づけられたと言われ、上皇にまつわる地名として「隠岐原」(おきはら)「国王原」(こくうばら)「殿居」(とのい)などが現在でも残っています。

沖ノ郷山は登山道が整備され、駐車場からおよそ90分で登ることができます。麓には尼子復興戦討伐に向かう毛利氏が通過した「かす坂峠」があります。頂上には案内看板・休憩所がつくられ、登山しやすい環境が整えられています。

所在地 〒690-3203 島根県飯石郡飯南町都加賀
アクセス方法 公共機関

山陰道吉田掛合ICより国道54号線を広島方面へ約20分
中国自動車道三次ICより国道54号線を松江方面へ約60分
駐車場
お問い合わせ 0854-76-9050